視神経に栄養や酸素を供給している血液が、何らかの原因で途絶えて、神経の活動を維持することができずに視神経障害を起こす疾患です。
側頭動脈炎によって引き起こされる動脈炎性視神経症と、糖尿病、高コレステロール血症、高血圧症などがある人に好発する非動脈炎性視神経症に大別されます。
基本的には視神経炎と同様の症状ですが、視神経炎のような眼痛、眼球運動通を訴えることはあまりありません。
糖尿病、高コレステロール血症、高血圧症などが基礎疾患にないかどうかのチェックとともに、赤沈やCRPなどを測定し、動脈炎性であるかどうかを判断します。
検眼鏡的には視神経乳頭付近に障害がある場合は乳頭浮腫がみられ前部虚血性視神経症といいます。
後部虚血性視神経症の場合は視神経乳頭に変化はありません。
いずれの場合も時間の経過とともに視神経は萎縮し、乳頭は蒼白となります。
動脈炎性虚血性視神経症の場合は大量ステロイド療法を速やかに開始します。
非動脈炎性虚血性視神経症の場合、有効な治療法がないというのが現状です。
比較的若い方で発症から長期間が経過していない非動脈炎性虚血性視神経症であれば、適切な鍼治療により視力・視野障害は改善する可能性が高いです。
経過年数が高くなるほど、回復が難しくなるため、早めの治療開始をお勧めします。
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