核白内障の発症確率、温暖化で2040年に倍増(中日新聞)

院長の伊藤です。

中日新聞に目に関する興味深い記事が載っていたので紹介します。

地球温暖化が進むと、白内障の一種で視界が茶色くなる「核白内障」の65歳以上での発症確率が、都市部で2040年に最大2倍になる可能性があるとのシミュレーション結果を、名古屋工業大などがまとめた。発症を抑えるには紫外線対策が有効とされてきたが、平田晃正教授(医用工学)は「特に50代以上は暑さ対策を一層強化する必要がある」と指摘している。こうした推計は世界初という。(鈴木凜平)(中日新聞より引用)

【独自】核白内障の発症確率、温暖化で2040年に倍増 名古屋工業大学などシミュレーション:中日新聞Web (chunichi.co.jp)

以前より紫外線が白内障の悪化要因とは言われていたので、予防のためサングラスや遮光眼鏡・帽子の着用をした方が良いと指導する事は多かったのですが、暑さに関して目に影響を与えるとは考えていなかったです。
アフリカでは白内障の患者が多く、設備が無い地域では手術を受けられず失明状態になっている人が多いと言われています。
今後温暖化が進むと、白内障の発症年齢が早くなりそうです。

日本では白内障は手術で解消出来ますが、角膜炎や翼状片、加齢黄斑変性などの疾患の原因にもなるので、今後は紫外線対策と共に暑さ対策をしていく必要が出てきそうです。

関連記事

夜盲補助眼鏡

先日、眼鏡メーカーのHOYAから発売される「暗所視支援機器 MW10」の試装会に参加しました。 私自身、網膜色素変性症という眼科疾患を患っており、夜盲の症状があります。 街中の明るい場所ならばまだ良いのですが、暗い夜道だ[…]

[» 続きを見る]

物がゆがんで見えてませんか?

目次1 変視(へんし)とは2 変視が起こる原因3 変視の見え方の例3.1 正常な見え方3.2 変視の見え方の一例4 変視のセルフチェック方法4.1 アムスラーチャート4.2 ゆがんで見える例5 もし歪みが見つかった場合は[…]

[» 続きを見る]

JRPS愛知 医療講演会のお知らせ

院長の伊藤です。 目に関するイベントのお知らせです。 今年もJRPS愛知の医療講演会が開催されます。 最近は慶應義塾大学病院での光遺伝学の治験のニュースなど、網膜色素変性に関する明るい話が出ています。 遺伝子治療も治療薬[…]

[» 続きを見る]

視覚障害者の目になるアプリ「Be My Eyes」

こんにちは。 院長の伊藤です。 先日、患者さんから素敵なアプリの話を聞いたので書きたいと思います。 視覚障害者の目になるアプリ「Be My Eyes」 「Be My Eyes」を日本語にすると「私の目になって」という意味[…]

[» 続きを見る]

遮光眼鏡カラーシュミレーションアプリ「CCP Color Simulator」

院長の伊藤です。 当院を受診される方で、眩しさで日常生活の支障がある方は遮光眼鏡をオススメするする事があります。 遮光眼鏡の機能に関しては過去のブログ「夏の紫外線対策」をご参照下さい。 遮光眼鏡は実際に眼鏡屋さんに行って[…]

[» 続きを見る]