目次
立体視は物の奥行きを認識する機能で、単眼視(たんがんし)では成立しにくい機能です。左右の眼の網膜に映った像を脳で1つにまとめる融像(ゆうぞう)という作業を経て成立します。
このとき、片眼6本、両眼で12本の外眼筋が協調し眼位を指標に向かって動かして単一視を維持しますが、これが障害されると物が二重に見えます(複像)。
鍼灸による治療においては、上記の②、④、⑤が対象となります。脳内の動脈瘤や梗塞や腫瘍など、物理的に阻害されているものに関しては、鍼灸の対象外となりますので、眼科の受診をお勧めします。
特に動眼神経麻痺後の後遺症、眼底骨折後の後遺症、バセドウ病による複視に対しては効果が高いです。
複視の原因は上記であげた様々な原因が挙げられますが、主症状の物が二重に見える以外に、随伴症状として複視による歩行時のふらつき、視力の低下などがあります。
治療で複視の症状が改善すると、歩行のふらつきや視力の低下も改善していきます。
当院では視力測定器で定期的に視力を測定しながら、赤緑めがねを使った立体視やWorth4灯テストで複視の状態を測定しながら治療を行っていきます。
治療当初は症状に応じて、最初の三か月は週1~2回で治療を行い、症状が緩和してきた所で治療ペースを隔週へと徐々に空けていきます。
複視などの眼の症状は、外出が不安で外にほとんど出なくなったり、ふらつきが不安で電車等にのれなくなるなど生活で困ってしまう事も発生します。
当院で治療を行うことで、複視が改善し元通りの生活に戻れた患者さんも見えますので、一度ご相談下さい。
視力測定・評価法をご覧下さい。
第38回眼科と東洋医学研究会にて「鍼施術により複視が早期回復した2症例」を発表しました。
平成25年6月に朝起きると複視(物が二重に見える)が発症。眼科を受診。
白内障の診断を受け手術を行うも複視は改善せず。
当初は右目に眼球運動障害有り。
眼球運動は現在は問題無し。
動眼神経麻痺後の複視の症例ですが、治療を進めていき複視は改善しました。複視の改善と共に二重に見えていた部分も解消されたので、視力も同時に向上したと考えられます。現在は元々のパニック障害や時々起こる腰痛の治療のため定期的に通われています。
完治から1年以上たちますが、複視は再発していません(H27.7現在)
4~5日前から急に物が二重に見える。
脳に問題が無いか不安を感じ、脳神経外科を受診するが異常は無し。
眼科を受診し右目の外転神経麻痺による複視と診断され、ビタミン剤を処方。
複視の症状が続く事への不安を感じ当院を受診。
発症後10日で治療を開始した症例です。
複視の症状も固定化されておらず、症状が出たり出なかったりしていた早期の状態で治療を行えたので、早い段階で症状が治まりました。
複視も発症から1年以上たってしまうと症状が固定化され、鍼灸での治療効果が出にくくなる症例が多いので、早い段階での治療の開始をお勧めします。
目次1 緑内障2 緑内障の進行と物の見え方2.1 初期2.2 中期2.3 末期3 眼圧について4 視野障害について5 視神経乳頭陥凹拡大について6 日常生活での注意点7 当院での症例7.1 症例1 60代 […]
目次1 眼瞼痙攣(けいれん)2 眼瞼痙攣を起こす疾患2.1 繊維束攣縮2.2 本態性眼瞼痙攣2.3 片側性顔面痙攣2.4 眼瞼ミオキミア3 西洋医学での治療方法3.1 繊維束痙縮3.2 本態性眼瞼痙攣3.3[…]
目次1 甲状腺眼症2 甲状腺眼症の症状・所見3 眼球突出について4 当院での治療方法5 当院での症例5.1 症例1 30代 女性 甲状腺眼症5.2 症例2 30代 女性 甲状腺眼症 甲状腺眼症 甲状腺眼症は[…]