先日、眼鏡メーカーのHOYAから発売される「暗所視支援機器 MW10」の試装会に参加しました。
私自身、網膜色素変性症という眼科疾患を患っており、夜盲の症状があります。
街中の明るい場所ならばまだ良いのですが、暗い夜道だとかなり見にくくなります。
なので、今回の暗所視支援機器 MW10の試装会はどんな風に見えるかすごく楽しみでした。
ブログを読まれている方の中には夜盲や夜盲用眼鏡とは一体何だろうという方が多いと思いますので、下記にまとめてみました。
目次
夜盲とは、暗くなると物が見えにくくなる症状です。
網膜の視細胞には錐体(すいたい)と杆体(かんたい)の二種類があり、明るい所では錐体が、暗い所では杆体が働きます。
杆体は細かな物の形を見分けたり、色を感じる機能はありませんが、弱い光にも敏感な細胞です。
杆体の機能障害が生じると明順応障害すなわち夜盲が起こります。
・停止性:先天停止性夜盲、小口病、白点状眼底など
・進行性:網膜色素変性、白点状網膜炎など
・特発性夜盲(ビタミンA欠乏症)など
夜盲症の方々のための暗所視支援機器ウェアラブルデバイス。
暗所や夜間の環境下に、より明るい視界を提供する機器です。
WM10は眼鏡の内側に有機ELディスプレイがあり、眼鏡の眉間の部分にあるカメラから入力された情報をディスプレイに表示する形状となっています。
VRゴーグルのように前面をディスプレイですべて覆ってしまうタイプだと、前方の情報が遮断され怖くて歩けないそうです。
ディスプレイ部分をシースルーにして眼鏡タイプにする事で、ディスプレイに映された情報以外の外の状況も見える仕組みとなっています。
この眼鏡を実際に付けてみると、暗い場所でも昼間のようにカラーで明るく見え、本当に驚きました。
光を増幅して明るくしているので、光の無い完全な暗室では使用出来ないのですが、月明かり程度の明かりがあれば十分との事です。
ズーム機能も備えており、手元のコントローラーで遠くの物も簡単にズームしてみる事が出来るのはデジタルデバイスの利点ですね。
今回の試装会は会議室で行われたのですが、装着した段階では部屋は明るい状態になっており、装着後しばらくしてから部屋を暗室にしたのですが、暗くなった事に全く気付かないくらいでした。
気になった点としては、眼鏡の手前に設置されたディスプレイの画像に意識が集中してしまい、手元や足元が多少見にくくなってしまう点や距離感が少し変わってしまう点です。
MW10に慣れるためのトレーニングが必要になります。
また、MW10は基本的に白杖(はくじょう)を使用して足元の安全を確保しながらの使用となるため、白杖を使用してない方は基本的に使用出来ないという事になります。
現段階では値段が40万程となかなか高額なため、補助具として認可されないと購入は難しいと感じました。
値段に関しては、普及が進むにつれて価格も安くなるのであろうと期待しています。
また、補助具として認定されれば、一部負担で購入可能になるのと思います。
メーカーの担当者も過去に前例が無い新しい商品なので、多くの夜盲の方が商品の必要性を訴える事が、補助具として認めてもらいためには必要だとおっしゃってました。
今までになかった画期的な視覚補助のデバイスであることは間違いないので、多くの方に使ってもらうことでより使いやすくなり、今後は様々なメーカーが参入して、さらに便利な製品が出てきてくれることを期待します!
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